“お金はあるがセンスがない人が…”
「おしゃれは足元から」
ファッションに興味があってもなくても一度は聞いた事あるフレーズじゃないでしょうか?
実際どういう意味なのでしょうか?
また単純に高級なブランド靴を履けば良いと思ってる方も多いようですが、その考えは少し間違ってるようです。
今回はそんな”おしゃれは足元から”についてまとめてみました。
おしゃれは足元からの由来は?
おしゃれは足元からとよく言われていますが、その由来はどこから始まったのでしょうか?
諸説はあるものの、おしゃれは足元からの由来は遥か昔の歴史に紐付いてるようです。
江戸時代までにさかのぼると、家の近所へ移動する際には軽くて通気性の良い草履(ぞうり)を履き、遠出をする時には丈夫で壊れにく草履を履く習慣がありました。このように誰もが貧しかった時代に、利用シーンに合わせた草履を使い分けられるということは一定の身分を持っていたり、ビジネスで成功をおさめた人物であるとされました。
さらに時は流れて駕籠(かご)に人を載せて運ぶ時代、足元を見て身分や生活レベルを判断して料金を決めていたという出来事があり、その際に身分が下に見られないように良い草履を履くことがトレンドとなったと言われています。
おしゃれは足元からという語源は、この時代に由来していると言えるでしょう。
なぜおしゃれは足元からなのか?
では、なぜそのように言われてのでしょうか?
人間は他人を一見した時には多くのケースでは顔や髪型、目などを見て相手が誰であるのかを認識し、その後でだんだんと下へと視線を落としてファッションに興味があるならそれを探求するという習性があります。
その際に最後に目線が行くのが足元です。そんななかなか目線が行きにくい足元に気をつかうということは繊細で細かな気遣いができ、おしゃれな人だと言う印象を与えることができるので、おしゃれは足元からと言われる理由のひとつです。
その一方で昨今では、理由は何であれおしゃれは足元からという意識も高まっており、人間の習性を超えてまずは足元をチェックするという人も増えています。そんな時でも一切の隙が無く、全身をしっかりコーディネートされたファッションでいれる方はワンランク上のおしゃれを実践できる人だとして高く評価されます。
またそれだけではなく、ファッション性より実用性が大きなウェイトを占めている場合もあります。
例えば外出した際にアウターやジャケットを着ていても、邪魔だと感じればすぐに脱ぐことができ、インナーを見せた着こなしに変更することは容易です。しかし、靴の場合は外出先で簡単に脱いだり取り替えたりする訳にも行かず、多くのケースでは固定されているものです。そのため、足元を意識してからしっかりとした全体像をイメージして、トップスやインナー、次にボトムなどを合わせていかなければなりません。
ファッション性はもちろんの事、そのような実用性も取り入れた合理的着こなしをできる方を、いわゆる上級者とも呼びます。そんな上級者が取り入れてる着こなしなので、それがおしゃれは足元からとい言われる理由のにもなるでしょう。
ハイブランドの靴を履けば良い訳じゃない?
おしゃれは足元からだけに、その考えを履き違えてる方も多いようです。
おしゃれは足元からとは、ハイブランドの高級靴を履けば言い訳ではありません。どんな高級靴であったとしても、汚れていたりトレンドが終わった靴、またはコーディネートに合っていないようであれば、おしゃれとは程遠い物になってしまいます。
ハイブランドの靴を履けばファッションに敏感で足元にもお金をかけられる人だと思われ、社会的地位のある人だという印象は確かにあります。ですが、そのブランドに頼ってる時点でおしゃれとは言い難い…
ハイブランドの高級靴がダメと言ってる訳ではなく「ハイブランドの高級靴を履いとけばおしゃれでしょ」との考えがダメなのです。
お金はあるがセンスがない人が、全身ブランド物を着こなし何とも言い難いくらいダサいコーディネートになってしまうのは、そのように「ブランド物を着てればおしゃれ」との間違ったファッションセンスのマインドを持ち続けてるからです。
たとえファストファッションで売られてる数千円の靴であっても、キレイに手入れされてて、トレンド読み取り、その靴と合ったトップスやパンツ、またはパンツの丈、靴下の色柄などがまとまった着こなしなら、数千円の靴には見えない事もあります。
靴ではなく足元にそこまで気を付ける事ができる方が本当にセンスのよい”おしゃれは足元から”なのではないでしょうか?
由来と理由と着こなし方
おしゃれは足元からと言われているのかを歴史と共に紐解いていけば、本来は気にならないはずの場所がなぜ気になってしまうのか、そして飽くなきファッションへの探求をし続けているのかを探ることができました。
ファッションにおいては、細かいところまで気にする事ができ、トレンドを読み取る事ができ、ブランドに頼らないのが本当にセンスがいい方です。そういう方々には、イコールおしゃれは足元からという方程式が成り立つのでしょう。
今回も最後までご覧いただき有難うございました。