“そういった「らしさ」というのは古い観念として…”
美を追い求めるのは、もはや女性だけのことではなく男性もやっていることです。
一昔前であれば、化粧など一切せずに夏もこんがりと日焼けをしているのが男らしさの象徴とされていました。しかし、今もてはやされているのは爽やかさや清潔さを前面に出すことでしょう。
なぜこのように意識が変化していったのでしょうか？
今回はそんな男の美容に関しての意識変化についてまとめてみました。
なぜ男が美容に興味を持ったのか？
男らしい黒い肌が流行ってたのは一昔前…
今では、もし日焼けをすれば、いずれはシミやそばかすができるのではないかと心配する男性が増え、外出前には日焼け止めを塗り肌を白く保つ努力はしている人は多いでしょう。
そのように男の美容に関する意識が変化していったのは、ひとつに芸能人の影響があるのではないでしょうか？
スポーツ万能でエネルギッシュな男性芸能人よりも、肌が美しいアイドルを理想の男性像とする人が増え、男の美容を意識する事が多くなったのでしょう。
テレビやネットメディアで男性アイドルが出てるCMにて、使っていたという商品があれば、それを自分も試したいと購入することも珍しくありません。それがブームになれば、ますます男の美容は意識されます。
こういった変化は、バブル崩壊から少しずつ起きていました。それまでは男性は会社に行って仕事をひたすら頑張ればいいという時代でしたが、バブル崩壊以降は女性も一緒に家庭を支える時代になってきました。
女性の社会進出が進み、前述の男女平等が進められていく中で大黒柱は男性だけの役割ではなくなり、男らしさも変化せずにはいられませんでした。
そういった流れを受けて、各化粧品メーカーも男性向けの商品を続々と開発しています。数えるほどしかなかった男性向けの化粧品が、今では大量に販売されています。女性向けの商品と同様にナノ技術や肌に良い独自成分などがふんだんに使われており、機能的にも優れた商品も多いです。
そういう化粧品メーカーの努力もあって、市場の規模は拡大し続けています。
女性向けの化粧品は市場が飽和状態にありますが、男性特有の悩みを解決する商品はまだまだ開発する余地があり、化粧品メーカーとしてもここで実績を残せるかがこれからの成長を左右するでしょう。
ジェンダーレスの浸透
ジェンダーレスという言葉あるように、男性と女性の間にあった境界や壁のようなものが、近年では薄れていることも影響しています。
昔であれば、男性らしさと女性らしさというのははっきりと区別されていました。しかし、男女平等が浸透しつつある世の中では、そういった「らしさ」というのは古い観念として扱われるようになっています。
男性がシミやシワのことを気にして肌のケアをするのも、昔であれば眉をひそめるようなことでした。でも、今は美容を気にしていると公言しても、誰も気にすることはありません。そういう変化によって、男性が美容化粧品を使ったりエステに行くことは、今では何も問題も偏見もなくなりました。
承認欲求が増えた
時代の変化ということでは、ネットが普及し誰もが情報発信できるようになった事も大きな理由に挙げられます。
パソコンや携帯デバイスを誰もが持つ時代になり、消費者はただメディアから発信される情報を受け取るだけの存在ではなくなりました。SNSや動画配信サービスなどを使い、自分という存在を世界に発信できるようになりました。そうなると、男性も多くの人に見られることを意識するようになります。
結果として、SNSや動画配信サービスに投稿した写真や動画に「興味を持ってもらいたい！」「ファンになって欲しい！」という承認欲求も大きくなり、少しでもよく見せるために男が美容を追求するようになったとも言えるでしょう。
男性がしてる美容ケア
では、具体的に男の美容というのはどのようなケアをするのでしょうか？
スキンケア
その多くはスキンケア化粧品を使います。顔の汚れを落とす洗顔料を使い、乳液や美容液で肌の潤いやハリを作り出します。
AGA対策
それから、髪の毛を気にする人も増えてきています。男性の場合には、AGA（男性型脱毛症）で髪の毛が薄くなる可能性がでてきますが、最近では治療をすることで進行を遅らせることもできるようになりました。美しさを求めるときにやはり髪の毛がないことが恥ずかしいと感じる人は多く、AGA治療薬や育毛剤で対策をする人はかなり多いでしょう。
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ムダ毛処理
また、脇毛やすね毛、ヒゲなどを脱毛するためにエステサロンに通うこともあります。そういった毛は、女性であればムダ毛として扱われていましたが、男性の場合にはむしろ男らしさの象徴でした。でも今はすね毛やヒゲがないことがオシャレな男性として扱われるようになったので、定期的に脱毛をするためエステサロンで施術してもらう人も増加しています。
美容整形
男性用の化粧品などで対策できない部分は、美容整形を行うこともあります。美容整形に対しては男性も女性も否定的なイメージが強くありました。今でも完全にそのイメージがなくなったわけではありませんが、簡単な手術であれば許容しやすくなってきました。
美容整形では、まぶたを一重から二重にしたり、肌のシミ取り、脂肪吸引などいろいろな施術があります。もちろん、病気の治療ではありませんから、美容整形をする費用はすべて自己負担ですが、それでも構わないという人は多いです。
また、これからはアンチエイジングができる再生医療も実用化が期待されており、ますます男の美容は活発になるでしょう。
今回も最後までご覧いただき有難うございました。