“今までのリラックス系スーツは…”
紳士服の『AOKI』より発売されたパジャマスーツが今話題です。
年間売り上げ100億円を目指すほど、飛ぶ鳥を落とす勢いで今流行ってるそうですよ。何故それほどまでに売れてるのでしょうか?…そもそもパジャマスーツとは何なのでしょうか?
今回はそんなパジャマスーツについてまとめてみました。
パジャマスーツとは?
そもそもパジャマスーツとはどういったものなのでしょうか?
パジャマスーツとは、2020年11月にAOKIより発売された「パジャマ以上、おしゃれ着未満」とのコンセプトによって作られたセットアップです。家着でリラックスするイメージのパジャマと、仕事着できちんと感があるスーツを組み合わせたもの。
素材はストレッチが効いたシャカシャカやジャージーなどでリラックスを重要視しているのですが、デザインはテーラードまたはノーカラーのテーラードジャケットにテーパードのスラックスタイプときちんと感を出してる。
スーツなのに着心地も堅苦しくなく、パジャマのようにリラックスできるのがその特徴です。
では、そんなパジャマスーツがなぜ流行ってるのでしょうか?
今までも似たような系統の”リラックス系スーツ”はありましたが、なぜパジャマスーツだけ一人勝ちできたのでしょうか?
他のリラックス系スーツは?
着心地の良さ追求したリラックス系スーツは今までもありました。
シャカシャカスーツ
その名の通り、主にポリエステルを使った「手触りがシャカシャカした感じ」な素材のスーツ。
スーツでは今までなかった素材なので、市場に出た時は話題性を呼んで人気があった。タイトではなくゆったり目が多く、またスポーティーな雰囲気ですしリラックス感も出してる。
スウェット、ジャージー素材
こちらも今までのスーツでは使われる事がなかった素材を取り入れたリラックス系のスーツ。
伸縮性があり着心地も抜群に良い。パジャマスーツと似ている。
着流しスーツ
「軽く羽織っただけ」のようにカッチリしていないスーツの着こなしを着流しスーツとも呼びます。
スーツをカジュアルまたはリラックスして着こなす方法で、素材やデザインの定義はなく、スーツのジャンルというより着こなし方と言った方が正しいのかも…
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その他にもカットソーセットアップスーツやイージースーツなど、今までの堅苦しいスーツのイメージにリラックス感を加えた名称のスーツは多々ありました。
ですが、聞いたことはあっても流行ってるとまではいかなかった。
そんな中パジャマスーツだけリラックス系スーツで一人勝ちできた理由とは…
パジャマスーツが流行る3つの理由
まずはパジャマスーツが流行ってる理由。
2020年のメンズスーツの小売市場規模は、リモートワークの定着により3割減少しているという。こういった状況に対応すべく、AOKIでは全国600店舗の来店客へのヒアリングによりニーズを調査。定性的データ(客の声)と定量的データ(購買データ)を掛け合わせ、パジャマスーツの商品化につなげた。
1・利便性
一番の理由はリモートワークが増えたことにより、今までのスーツではなく「家にいる時はリラックスしたいがリモートの仕事時はちゃんとしたい」との要望に応え、1着でどちらでも行ける利便性に沿った事でしょう。また、セットアップなので普段の外出時でも活用できますし、ちょっとした旅行やゴルフに着て行くことも可能です。
2・着心地の良さ
そしてパジャマスーツのメリットは”着心地の良さ”。ストレッチ性の素材を使用してるので、実際にパジャマとして着ても良いのでは。。。
3・自宅で洗える
また、自宅洗濯機で洗えるのもそのメリットですね。スーツを洗うのはクリーニングに出すしかなかったのですが、その常識を覆すイメージで自宅で洗えるのは嬉しい。
パジャマスーツが流行ってる大きな理由は他のリラックス系スーツでもありえる事。では…
パジャマスーツが一人勝ちできた理由とは?
ネーミング
万人にわかりやすネーミングはその理由のひとつでしょう。いちいちググったりしなくても、どんなスーツなのか検討がつきますし、どんなシチュエーションで着るのか?と想像もできます。
個人的にはダサいネーミングだとおもいますが…
リラックス大なり
今までのリラックス系スーツは、”スーツ>リラックス”でした。胸ポケットが施されたり腰ポケットにはフラップが付いていたり、またジャケットの裏地があったりと、スーツという概念、見た目、デザイン性を大事にした作りがほとんどでした。ですが、パジャマスーツは”リラックス>スーツ“のように、スーツの概念を覆すほどパジャマの要素を取り入れた部分が大いにあります。
そこが今までのリラックス系スーツと違うとこでしょう。
価格帯
シャカシャカスーツやジャージースーツだと、有名ブランドで10万円前後。それに比べセットアップで¥5000台〜は安くてお手頃価格。
パジャマスーツの購入層である40代前後なら「どんなものか?」と試しに買ってみる方も多いでしょう。
実際買ってみてビジネスシーンで使えなかったとしても、本当のパジャマとして使う事もできるので損した気分にはならない。
トレンド
またトレンドに合ってる要因は大きいとおもう。
近年はオーバーサイズなどのダボっとした着こなしが主流ですし、ビズスタイルもカジュアル化しつつある。タイトなパンツにバシッと決まったスーツの着こなしは、もはやダサい。
このようにリラックス感をプラスした着こなしが今のトレンドでもあります。そのトレンドに上記でも記したようなリモートワークが増えた事も相まったのが流行った要因の一つでもあります。
もし今、ジャージースーツが初めて市場に出てたら流行っていたかもしれない。
今回は今話題のパジャマスーツについてまとめてみました。
スウェット素材のスーツ、ノーネクタイ、スニーカー、など一昔前だとあり得なかったビズスタイルが今では定番化してきましたね。ビズスタイルのカジュアル化は今後もっと増えるでしょう。
就活生のスーツスタイルももっとカジュアル化してもいいのでは?と個人的にはおもいました。
今回も最後までご覧いただき有難うございました。